鍋する前にここ見て!カセットコンロの“落とし穴”と防災目線のチェックリスト

非常食として備えてる人が多いカップ麺。
でも電気・ガス・水のライフラインがストップしたらどうやって食べます?
火がないと調理ができませんし、カップ麺のお湯すら沸かせません。

水でも食べれないことはないんですが、正直、おいしくはないです・・・
(あくまで私の場合ですが)水で戻すくらいなら、麺をバリバリに割って、そこにスープの素を少しふりかけて、そのままバリバリ食べたほうが食べやすかったです。喉は乾きますが。
*スープの素、全部かけると味が濃すぎるし、塩分摂りすぎ!注意!

話を戻しまして。
今日は、カセットコンロとガスボンベがテーマですが、災害時というよりは日常で使うことがメインなので、ものすごく身近なものですよね。

でもその前に、ちょっとだけ待ってください!

カセットコンロとガスボンベの状態、ちゃんと確認していますか?

「え、そんなの気にしたことない…」という方、多いかもしれません。
でも、それが事故や火災につながるんですよ。

消防庁の「令和4年版 消防白書」によると、ガスコンロを原因とする火災は毎年約200件以上発生していて、その多くが”老朽化”や”不適切な使い方”によるもの。

つまり、気をつけるだけで防げる事故がたくさんある、ということ!
怖い!

この記事では、防災インストラクターの視点から、カセットコンロやガスボンベのリスクやチェックポイント、安全に使うコツ、防災アイテムとしての活用法まで、詳しくご紹介します。

■ カセットコンロの使用期限は “10年”!

カセットコンロって、見た目がキレイだったらつい「まだまだ使える」と思ってしまいがち。
実際、アンケートをとったときに、

「期限があるなんて知らなかったです!」
「子どもの頃から使ってるので何年ものがわかりません・・・」

というメッセージももらいました。

なんと、5人に1人が危険!という、衝撃の結果に・・・

カセットコンロって、見た目だけじゃわからないんですが、確実に劣化してます!

特に要注意なのが、内部のゴムパッキン(Oリング)です。

ここが劣化すると、ガス漏れの原因になり、最悪の場合は引火・爆発するリスクも・・・怖すぎる!!!

爆発事故を起こさないためにここをチェック!

カセットコンロの使用期限チェック

必ずシールが貼ってあります。
そして、ここに製造年月がしっかり書かれてます。

↑例えば我が家のカセットコンロだと

16.03 = 2016年3月製造

ということ。

期限は10年なので、交換時期は2026年3月 ですね。
(書いてるのが2025年4月なので、来年だ!)

<カセットコンロ>のチェックポイント
  • 本体裏や底に貼られたラベルを確認(製造年月が記載されています)
  • 「2014.05」などと記載 → 2024年5月で10年経過
  • 明らかに古い or メーカー不明のもの → 即買い替え推奨
  • メーカー推奨は10年以内の使用
    *10年を超えたら「壊れてないから使える」ではなく、「壊れてからでは遅い」と考えて!

■ ガスボンベの使用期限は “7年”!

カセットコンロはある、という方、ガスボンベはいかがでしょう?

中には、「備蓄用にガスボンベをたくさん買って保管してます!」という方も多いと思います。
私もその一人。

でも、その中に7年以上前のものはありませんか?

ガスボンベもって、経年劣化や、環境によっては缶がサビたり、腐食・変形してなどが起き、穴が開いたり、圧力が不安定になったり、とても危険です。

ガス漏れしていて・・・それをカセットコンロに取り付けて、点火した途端・・・
ゾッとします・・・

ガスボンベは底面に製造年月日が書かれてます。

↑上のガスボンベは

20200205 → 2020年02月05日製造

期限は7年なので、このボンベの使用期限は2027年2月5日ですね。
それまでには使わないといけません。(多分大丈夫!)

<ガスボンベ>のチェックポイント
  • 底面に製造年月の刻印があります(例:20200110 → 2020年1月10日製造)
  • 7年以上経っている → 処分対象
  • 缶の表面にサビ、膨らみ、変形がある → 使用しないで!
❌よくあるNG保管場所
  • 車の中(真夏は爆発の恐れ):絶対ダメ!
  • 湿気の多い倉庫:湿気にも注意して!
  • 直射日光が当たる窓辺:冷暗所に移動!
  • 寝かせて保管:立てて保管がベストです

*風通しがよく、直射日光の当たらない室内で、高温多湿を避けた場所に立てて保管!

■ ガスボンベの安全な処分方法

中身が残っているままのガス缶は、絶対にゴミに出さないでください!!!!

ゴミ収集車や処理場が火事になったり、犠牲者が出たり・・・
また、それによって回収不可になることもあります。

<ガスボンベ>処分の手順
  1. 完全に空になるまで使い切る(鍋をする、無理にでもコンロでお湯を沸かすなど)
  2. 必ず屋外の風通しの良い場所で、残ったガスを出し切る
  3. ガス臭がしなくなったら、自治体の指定ルールで捨てる

※地域によって「穴あけ禁止」のところもあります。
穴あけ作業が必要かどうかは、自治体のHPや収集カレンダーなどでチェック!

期限内に使いきれないなら、普段から鍋や湯沸かし、タコパを開催、カセットストーブなど、
どうやって処分しよう・・・よりも、「期限内にどうにか使う!」を心がけて!

■ カセットストーブやヒーターもあるよ

冬の備えとして欠かせないのはストーブやヒーターですが、実はガスボンベで動くタイプもあるんです。
ただし、カセットストーブも、カセットコンロと同様に点検が必要です。

<カセットストープ>点検のポイント
  • カセット挿入口に異常はないか(ゆるみ・変形・・パッキン)
  • 火口の詰まりやサビはないか
  • 点火装置がスムーズに動作するか

秋〜冬のシーズンの使用前に必ずチェックを!

↓私のこちらのブログにて詳しくレポってます

■ カセットボンベもローリングストック!

カセットコンロやカセットストーブは、普段だけじゃなく、災害後にも大活躍します。
でも「備えておいたけど、いざ使えなかった」では意味がない!

切らさないように、ローリングストックを心がけましょう!

<ガスボンベ>ローリングストック
  • 使ったら購入する(残り2本になったら3本セットを買う、のように)
  • 使用期限をラベルに書いておくと◎
  • 定期的に使って、使い慣れておくことも大切!

■ 足りてる?備蓄の目安は?

カセットコンロ・ガスボンベのトップメーカー・岩谷産業(Iwatani)は、災害時に必要となるカセットボンベの備蓄本数について、以下のように書かれています。

1人あたりの備蓄目安(1週間分)

  • 約5〜7本
  • 1日1〜2本使用する想定(食事の加熱、湯沸かしなど)

家族4人の場合(1週間分)

  • 20〜28本程度が目安
  • 寒冷地や冬季は暖房目的も加わるため、多めに備えることが推奨

■ まとめ:鍋をする前には命を守るチェックを!

「たかが鍋」「たかがボンベ」と思っていると、命に関わる事故になりかねません・・・
毎年、ニュースになりますよね・・・

でも、使う前に10秒確認するだけで防げる事故なんです。

冬の団らんを安心・安全に楽しむためにも、 そして、非常時に家族の命を守るためにも、鍋の時期の前には、「カセット機器の点検」をルーティンにしてくださいね。

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